広告品評

広告を勝手に品評します。

【シェアジャパン】何を言ってるかわからない、という賭け

あらかじめ断っておきますが、当ブログはあくまで「広告品評」であり
取り上げる企業・商品・サービスなどの対象について
批判するものではありません。

 

……という大前提を掲げてから、今回の品評に入ります。

 

では早速、こちらをご覧ください。

 

http://sharejapan.org/wp-content/uploads/2017/02/lec2017omote.png

 

「桁外れの時代に突入した」

というキャッチが入っていますが、
反射的に「……何の?」と思ってしまいます。

 

情報が桁外れ、お金が桁外れ、価値が桁外れ、
愛が、夢が、驚きが、楽しさがなどなど
なんでも当てはまりそうです。

もはやポジティブなのかネガティブなのかすらわかりませんね。


あらゆる意味を含めて、あえて抽象的に表現する手法も確かにあります。
しかし、大手企業やベストセラー商品ならまだしも
よくわからない団体の講演会です。

 

広告の中でもまず人の目を引くのは
ビジュアルですよね。
どこでどんな人が何をやっているのだろう、という
視覚情報から注意を引きます。

その次に、書かれている文字情報から
内容を判別します。

この本件のポスターや広告物を見る限り、
特にインパクトのあるビジュアルはありません。
つまり、人々の目を引く要素がこの
「桁外れの時代〜〜」
なのです。

 

ますます疑問ですね。
何が桁外れなのか。

 

 

ただ、先ほどの話と矛盾するようで恐縮ですが
近年のコピーの世界は、あえて普通の単語を
記憶に定着させるというテクニックもあります。

例に挙げやすいのは、サッカー日本代表
「絶対に負けられない戦いが、そこにはある」
でしょう。
(正確にはテレ朝かな?)

 

これも初めて見た時は
「何言ってんだ?」て感じでしたが、
何年もリピートされるうちに
ジワジワ浸透してきましたね。

 

というように、長年使い続ける覚悟というか
耐久性を持ったキャッチでないと
なかなか厳しいものがあります。

 

実際、こちらの団体、私はよく存じ上げません。
誰が、何を、何のためにしているのかも不明です。

ただ、キャッチコピーだけで判断するとしたら、
「よくわかんない団体」というのが本音。

 

しかし、この「よくわかんないキャッチ」を
数年掲げていくのであれば
おそらく近い将来、「桁外れ」=「この団体」と
インプットされるでしょう。

 

当たればかなりのロングランフレーズになる可能性はありますが、
わけわからん、と一蹴される懸念も多いので
まさに賭けです。

 

しばし、動向を見守って参ります。