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【東京メトロ】その一言が、ちょっとださい

コピーは短ければ短い方がキレがあります。
理想は「主語と述語」=「AはB」みたいに、
ほんと一瞬で終わるのに
メッセージ性とかストーリー性とか余韻とか
いろんな感情が想起されるような言葉です。

そこでご覧いただきたいのが、こちら。

 

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めっちゃ惜しい……!

 

「地下は、未来だ。」
これすごいカッコいいです。

 

「地下」という文字通りアンダーグラウンドな世界を、
「未来」という明るくポジティブなワードで表現したセンス。

 

その取り合わせの妙技は、本当に見事。
コンセプトやテクニックうんぬんは置いといて、
美しさやスケール感や切れ味も抜群で
とても素晴らしい。


……が!……がですよ。

「これからも」は要らないって……。

 

「これからも」ということで必然的に
「これまでは」のベクトルも描かれるわけですが、
そんなもん当然というか前提というか
あえて言うまでもありません。

 

しかも、「AはB」という理想的な型ができているのに
余計な一言でリズム感も完全に失ってしまって。

 

まー、なんでしょう。
「地下は、未来だ。」と言い切ることに
ちょっとした不安があったんでしょう。

 

あるいは、誰かの頭に「?」が浮かばないようにという
親切心からかもしれません。

 

でも、この素晴らしいコピーに
水を差しているのが実情。。

 

非常に、非常に惜しいコピーでした。